織田作之助『夫婦善哉』

注意事項
・いわゆるネタバレを含みます。
・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。
・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。
・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。
以上のことご了承の上お読みください。
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あらすじ(約1,000字)
起
大阪の貧乏な家庭で育った蝶子は芸者として働く中、柳吉という妻子持ちの男に惹かれていった。柳吉が芸者遊びを見咎められて、実家から勘当されると、二人は駆け落ちして熱海を旅行したが、その最中に関東大震災が起き、前途多難だと感じながら大阪に戻った。
承
後日、蝶子がヤトナ(臨時雇いの有芸仲居)をして稼ぎながら二人暮らしを始める。実家に帰るも勘当を取り消してもらえず、妻にも籍を抜かれた柳吉は失意に沈み、仕事も長続きせず、蝶子の給料で遊び歩く生活が続いた。 その頃、妹が結婚すると知らされた柳吉は実家へ足を運んだが、そのまま数日間帰ってこず、蝶子は自分が捨てられるのではないかと不安を抱く。柳吉は、父の財産を貰うために蝶子と別れたふりをする作戦だと説明したが、蝶子はそれを信じることができず、本当に捨てられてしまうことを恐れて、別れたふりはしなかった。
転
作戦が失敗した柳吉は不機嫌だったが、妹から無心した金と蝶子の貯金を合わせて関東煮屋を始めることにした。もともと食い物好きなこともあり、柳吉も身が入って、事業は成功するが、そのうちに酒と放蕩に浪費し始め、店を畳むことになる。次には果物屋を始めるが、柳吉が腎臓を患ったために店を閉めた。 同時に蝶子の母も病気に伏せてしまう。蝶子は金に困ることになるが、そこに柳吉の妹が現れ、金を握らせてくれた。柳吉の実家に認められたことを喜ぶ蝶子だったが、母の危篤を知らされても、柳吉の看病のために臨終に立ち会うことができなかった。 柳吉は蝶子からの仕送りによって温泉地で出養生を始めるが、彼がそこで芸者遊びに興じ、時には自分の娘を呼んで観光をさせていることを知った蝶子は憤慨し、彼を大阪に連れ戻した。
結
大阪に帰ると、蝶子は偶然再会した友人から金を借り、カフェを開店した。事業は成功を収め、蝶子は柳吉の娘を引き取る計画をしていたが、そこに柳吉の父が危篤との知らせが入る。しかし蝶子は葬儀にも立ち会わせてもらえず、夫婦として認められていない事実に絶望し、ガス自殺を図った。柳吉に助けられて一命をとりとめるが、柳吉は店を去り、蝶子の父のもとに彼女と別れる旨の手紙を届ける。 しかし、十日後に柳吉はひょっこりと店に戻って、遺産を手に入れるために別れたふりをしたのだと説明し、蝶子はそれを信じた。後日、二人は法善寺境内の「めおとぜんざい」という店に足を運ぶ。そこで蝶子は柳吉と夫婦であると認められた気がして、その後も二人で暮らしていくのだった。
おわりに
今回は省略しましたが、
・蝶子の両親である種吉とお辰、
・蝶子による柳吉への折檻、
・柳吉の女房が他界した際の蝶子の行動、 など
他にも重要な場面や描写が無数にあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません) ぜひ作品自体を読んでみてください。
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